アーツ・アンド・クラフツ展ー埼玉県立近代美術館 [Museum]
朝から雲一つない秋晴れの一日。埼玉県立近代美術館に出かけてみました。今、開催中なのは「アーツ・アンド・クラフツ」展。左のポスターにも使われていますが、ウィリアム・モリスの美しい植物模様が大好きなんです。ところで、「アーツ・アンド・クラフツ」って、何だろう?wikipediaより抜粋要約してみます。
ヴィクトリア朝のイギリスでは、産業革命以降、工場で大量生産された商品が生活の中にあふれるようになった。それは、安価だが、かつての職人が産み出していた手仕事の美しさは失われていった。
ウィリアム・モリス(1834年-1896年)は、そんな職人の手仕事の美しさや、働く喜びの復活を目指し、生活と芸術を一致させる「アーツ・アンド・クラフツ運動」を提唱、実践し、各国に大きな影響を与え、20世紀のモダンデザインの源流となった。
モリスの美しい植物模様の壁紙は、工業製品とは一線を画し、でも単なるアートでもなくて、実際に生活の中で使うことを前提にデザインされた、ということなんです。職人の手仕事を尊重するということで、お値段も高く、結局は富裕層にしか手のとどかないこだわりの逸品、という一面もあったようですが。
さらにモリスは「レッドハウス」という家で、その生活を実践しようとしました。(あまりに田舎なので、奥さんがノイローゼ気味になってしまって、あえなく転居、となってしまったそうです。)
「生活と芸術の一致」!
素敵だわ。美術館の壁を飾るためではない、実際に人の生活に密着したアート。どんなものをみせてくれるのか?
そこで、今回の「アーツ・アンド・クラフツ」展です。
モリスデザインの布は、すでに百数十年の月日がたっていますから、貴重品です。壁紙としてつくられたものが、1m四方の一枚の布として飾られるのは、ちょっと物足りないものもありますが、まあ、仕方ないですね。身近な植物をモチーフに、果てしもなく続いて行く連続模様は、更紗や、ペルシャのじゅうたんや、日本の着物の模様にも通じるものがありそう。
小さなタンス類、椅子、テーブル、ランプシェードなども、一つ一つが「使いやすそう」で「見て心地よい」意匠がこらされているように思いました。直線的でシンプルなデザインは、これも東洋的な匂いがただよい、親しみやすい雰囲気です。モリスも、ジャポニズムの影響をうけていたのかしら?
モリスの思想の影響を受けたアメリカのデザイナーたちの作品もありました。ティファニーは、その代表格。
そうそう、マッキントッシュの椅子もありました。座るところが小さくて、背もたれがはしごのように高くなっている、あれ。出口付近で、レプリカに実際に座ることができるのです。きっとデザイン重視で、座り心地はわるいんだろうな、と、あなどっていましたが、マッキントッシュおそるべし!座り心地はとてもいいんです。まあ、肘掛けなどはありませんから、くつろいで座る、というものではなさそうでしたが。というわけで、小規模だけど楽しめる企画展でした。
埼玉県立近代美術館は、京浜東北線の北浦和駅からすぐのところにあります。建物は、なかなか凝ったデザイン。

周囲は公園になっていて、入口ではこんな像がお出迎え。銅像の彼女と一緒に、空に向かって「あー、気持ちいい~!」と叫んでみたくなるような、良い一日でした!









職人さんの手仕事の美しさ、素晴らしさを見直す傾向は
最近、日本にもありますね。
「生活と芸術の一致」・・・。
なんて、贅沢で豊かなんでしょうね!
by しーちゃん (2008-10-03 21:08)
私もこれ気になっていたんです。
何時でも行けると思うのがいけない。そうこうしているうちに終わっちゃう!
今週末か来週あたりにでも行こうと思います。
ポスターだけでもそそられる要素がいっぱい。
イギリス、緑色、クラフツ…あー!行くぞ~!
by 親知らず (2008-10-03 21:54)
◎しーちゃん
本物の贅沢って、こういうことなのかなーと思いました。しーちゃんは、お野菜から育ててお料理したり、いろんなことを自分でやろうとする姿勢とか、「生活と芸術の一致」に通じるものがありますね!
by palette (2008-10-04 07:32)
◎親知らずさん
親知らずさんのテリトリーだろうなーと思いましたよ〜!それに、ポスターの色使いが、緑基調の英国風だったので、ぜったい親知らずさんの好みだろうと思いました。当たりでしたね^^
by palette (2008-10-04 07:34)
昔の職人さんってすごいですよね。
時間を惜しまず良質なモノを創り出す、こだわりの世界。
私はちっぽけなこだわりしか持ってないけど(p・Д・;)
by とも蔵 (2008-10-04 10:23)
こんばんは。
この椅子見たことあります。
座ってみたいです♪
埼玉県立近代美術館はよさそうな所ですね。
近いうち行ってみたいと思います。
by mitu (2008-10-04 19:50)
◎とも蔵さん
生活の中に、職人の技って、昔の日本だったらどこにでもあったかもしれませんね。現代では、職人技ではありませんけど、良いデザインの工業製品を選ぶことができるから、そのあたりにこだわって満足しようと思ってます。(私も、ちっぽけなこだわりです^^)
by palette (2008-10-05 00:03)
◎mituさん
埼玉県立近代美術館の周辺は長いケヤキの並木があって、なかなかいい所です。お時間あったら、ぜひどうぞ。公園内には音楽とシンクロする噴水もありました。
by palette (2008-10-05 00:08)
◎cheeさん
◎こうちゃん
◎xml_xslさん
◎sasukeさん
◎くらいふさん
nice!ありがとうございます!
by palette (2008-10-05 00:10)
「アーツ・アンド・クラフツ」の作品群は
昨年だったか大阪のサントリーミュージアムで観て
作家名や作品としては目にしたことがあっても、
そういうコンセプトだったことを初めて知りました。
生活と芸術の一致、このスピリットだけでも実生活に取り入れたいです!
埼玉県立近代美術館、曲線×直線の融合とガラスの質感がかっこいいですね。
by グロリア (2008-10-05 11:55)
ポスターの植物模様、素敵ですね。
生活と密着した美術は親近感があります。
日本でいう、本阿弥光悦のような方なんですかね?
paletteさんのブログを読んでいると
世界が広がります~。
by ららん (2008-10-05 12:48)
◎グロリアさん
グロリアさんもご覧になったんですねー!私はモリスが好きで、前から注目していたのですが、やっと埼玉で見られました。
>生活と芸術の一致、このスピリットだけでも実生活に取り入れたいです!
ほんとに同感です。生活の中でも美への感性をわすれず、芸術に接する時も生活を忘れない。そういう精神は、人生を豊かにしてくれそうですね。
by palette (2008-10-05 23:04)
◎ららんさん
モリスのテキスタイルデザインは、ほんとに素敵ですよね。
私のイメージでは、なんとなく柳宗悦なんです。自分の思想を生活の中で実践しようとした人、という感じでしょうか。ららんさんの手作りおやつも、アートだなーと思いますよ^^
by palette (2008-10-05 23:13)
◎わかさん
nice!ありがとうございます!
by palette (2008-10-05 23:14)
paletteさん、久しぶりのアップにも関わらず早速アクセスくださりありがとうございますです!相変わらず楽しく拝見いたしました。埼玉県立美術館は何度も前を通り過ぎたのですが、中には入ったことがないのですが、ちょっと興味をそそられました。あのマッキントッシュの椅子は座りごこちがいいのですか?意外な気もしますが背筋が伸びて凛とした気持ちになれそうですね。
by マユ (2008-10-05 23:56)
◎マユさん
こちらこそ、コメントありがとうございます!記事、楽しみに拝見していますよ^^
マッキントッシュの椅子ですが、「多分、座り心地悪いんだろうな」という気持ちがあったせいか、すごく身体のおさまりがいいのにびっくりしたんですよ。まあ、この椅子にすわって、テレビを見よう、なんていう気にはならないかもしれませんけどね。
お時間があったら、ぜひ立ち寄ってみて下さいね^^
by palette (2008-10-06 20:33)